歯が抜ける原因と適した治療法
あなたの歯は何本ありますか?
永久歯は全てそろっていると28本(親知らずを含めると32本)です。では、あなたの歯の本数をすぐに答えることができますか?
しかし、あなたの指は何本ありますか?
これにはすぐに答えられると思います。
日本では「年を取れば歯を失うのは仕方がない」と考える人が多く自分の『歯』に対して無頓着な人が多いのです。
70歳で残っている歯の平均値をアメリカ、スウェーデンと比べてみると、日本が8本に対しアメリカでは17本、スウェーデンでは20本と大きな差があります。
歯が抜ける原因と適した治療で予防していきましょう。
歯が抜ける原因
【第1位】 歯周病(約40%)
歯周病は症状がかなり進行するまで自覚症状がほとんどない恐ろしい病気です。腫れや痛みが出る、歯がグラグラする、噛みにくいといった症状が出るころには既に歯を支える骨がかなり溶けており歯を失うケースが多いです。
歯周病の一番の原因はプラーク(歯垢)という細菌の塊です。歯にくっついたプラークの死骸が固くなったものを歯石と言います。歯石を放置するとさらに別の細菌がくっついて歯石は大きくなっていきます。そこに不正なかみ合わせや歯ぎしり、くいしばりなどの力が加わると、歯周病が進行し歯周ポケットという歯と歯肉の間にある溝が深くなり、歯周ポケットに入り込んだプラークや歯石はセルフケアで落とすことは困難になります。
【第2位】 虫歯(約30%)
虫歯は中程度以上進行しないと自覚症状がでにくいため歯科に行くタイミングが遅れやすく虫歯が広範囲になると大きく歯を削る必要があったり、歯に栄養を与える神経をとったりすることで大きなダメージを歯に与えることになります。治療しても歯の寿命そのものが短くなってしまうため歯を失うケースがあります。
【第3位】 歯が欠けた、割れた(約20%)
事故でぶつけた、硬いものを噛んだ、歯ぎしり、食いしばりによるダメージなどで歯の破損に繋がります。起床時の歯の痛み、顎の痛みや疲れ、歯が欠けたり割れたりした経験がある、硬いものを噛むと歯が痛い、虫歯はないのに歯がしみる、犬歯が尖ってないといった症状を感じたことのある方は要注意です。
ダメージを軽減するには矯正やマウスピースなどの治療があります。
歯が抜けるのを防ぐ一番の予防法は歯科で定期的なメンテナンスを受けることです。 検診で自覚症状のないまま進行する歯周病や虫歯を早期発見、治療し健康に過ごしましょう。