北砂小嶋歯科クリニックブログ blog

入れ歯がないと認知症が進む?!

以前のブログで認知症と歯の関係性について書かせていただきましたが、今回は入れ歯などをいれないことでなぜ認知症になりやすいのか?ということについてお話していきます。


■入れ歯の機能

入れ歯は咀嚼のみならず、嚥下、発音など様々な機能があり、仮に胃ろうなど経口以外の食事摂取などの場合でも、入れ歯は使用したほうが良いとされています。さらに入れ歯の使用はADLの維持改善の大きなファクターになるといわれています。

※ADLとは

日常生活動作といい、日常生活を送るために最低限必要な動作で、「起居動作・移乗・移動・食事・更衣・排泄・入浴・整容」のこと。

■脳の認知機能の低下を招く

歯を失った後に義歯を使用しないと認知症発症リスクが約1.9倍も高まると言われています。

義歯(入れ歯)を使用せず噛めなくなることで、栄養が偏ったり咀嚼機能の低下が起これば脳の認知機能の低下を招いている可能性が示唆されています。

その反面、仮にほとんどの歯がなくても義歯を入れることで認知症の発症リスクを4割抑制できる可能性も明らかになっています。

入れ歯に抵抗がある方でも、諦めず義歯に慣れていただくことが重要です。入れ歯を使わないと機能の廃用がさらに進み、身体機能や認知機能の更なる低下を招くことがあります。

■入れ歯をしないと考えられる影響

・しっかりと噛むことができないので、食べられるものが制限され、栄養状態や消化機能が悪くなる場合があります。

・残っている歯がある場合、かみ合わせがないと歯が伸びてしまい、新しい入れ歯を作る時に残っている歯を削らなければいけない場合や作製が難しくなる場合があります。

・噛むことで身体のバランスを保っているのですが、噛み合わせがないことでバランスが崩れてしまい、転んでしまうリスクが増えるとも言われています。

■認知症の方の入れ歯の管理

・認知症の患者さんの中には、今までの様に入れ歯をいれたまま歯磨きをしている場合があります。

歯ぐきに当たっている部分にも汚れがついていることが多いので、取り外して義歯ブラシを使って洗いましょう。


噛めることで脳へ刺激を与え、認知症の進行を抑えることが出来ます。ただ入れ歯を使うのではなく、噛める入れ歯を使っていきましょう。歯ぐきに乗るものですので、少しでも不具合がございましたらご相談下さい。

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