治療を途中でやめる危険性…🚫⚠
軽い風邪などは放っておいても治ることがありますが、虫歯や歯周病は、ごく初期の段階を除き放っておいても自然に治ることはありません。早い段階で見つけることができれば、治療も比較的簡単ですが、悪化させてしまうと治療が複雑になり通院回数も増えてしまいます。お忙しい生活を送る方にとって通院は大変です。すると中には通院を中断してしまう方がいらっしゃいます。しかし、治療を中断させたまま放置してしまうと、残せるはずだった歯の神経を失ったり、歯そのもの自体を失ってしまう可能性があります。今回は「治療を途中で中断してしまった時のリスク」についてご紹介していきます。
1.歯の根の治療を途中で中断してしまうと…
根管治療(歯の根の治療)は虫歯などの影響によって細菌に汚染されて根管(神経があった管)を消毒し薬で封鎖する処置のことを指します。この治療を途中で中断してしまうと、再び根管に細菌が入ってしまい放置しておくと根の周囲に膿ができたり、虫歯が根の方まで侵入し、最悪の場合に歯を抜かないといけなくなってしまいます。
歯の根の治療は、痛みがなくなった後も、治療に回数がかかることも少なくありません。しかしここで中断になってしまうと、歯の寿命を一気に縮めるので、注意が必要です。
2.仮のフタのままにしておくと…
虫歯などで歯を削った後は詰め物や被せ物を作るために歯の型取りをすることがあります。 出来上がった詰め物や被せ物はとても精密なもので歯との隙間ができないように作られています。その為に型取りをしてからあまりに時間が経ってしまうと調整が難しくなってしまったり、詰め物・被せ物自体が入らなくなってしまうことがあり、その場合は作り直しのため再度型取りすることもあります。型を取った後でも、歯は口の中で少しづつ移動することも多く、出来れば時間を開けずに完成品の被せ物を取り付けるほうが、精度の面では良い結果となります。また詰め物が入るまでの期間についているものはあくまでも仮のフタになります。長期間そのままにしておくと、隙間から唾液が侵入し、再び虫歯になったり、虫歯が進行して歯の神経を抜かなくてはいけなくなる場合もあります。
3.抜歯をした後…
抜歯をすると痛みがなくなるので、奥歯など目立たない部位だとそのまま放置してしまう方がいます。そのままにしておくと失った部分には周りの歯が倒れこんできたり、噛み合う歯が伸びてきたりと歯列や噛み合わせを乱してしまいます。抜歯した後はその部位をどのようにして補うかを考えなければなりません。
4.歯周病治療を中断すると…
腫れや痛みなどの症状も落ち着き、治療にも回数がかかるため、歯周病治療を中断している方もいると思います。歯石が少しでも残っていると歯周病は進行していきます。中途半端に歯石を除去しても意味がなく、完全に口の中から歯石を除去する必要があります。一度歯周病治療を終えれば、月1〜少ない負担で口腔内の健康を管理していくこともできますので最後まで治療を終えて下さい。
治療を途中で放置すると病気は進行し、結果的に自分の健康を害してしまいます。 このようなリスクを避けるために、治療はきちんと最後まで通うことをお勧めいたします。